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2025/12/08

糖尿病と診断されて、「何をどれくらい食べればいいの?」と毎日の食事に迷いを感じていませんか。
ご飯やパンを減らすべきなのか、外食や間食はどうすればいいのか…。
正解がわからないまま頑張ろうとして、かえって不安がふくらんでしまう方も多いです。
でも大丈夫です。食事療法は我慢の連続ではなく、炭水化物を少し減らす代わりに、サラダや煮物などを一品足すといった、ひと工夫から始まります。
血糖値を安定させることで、体調やメンタルに良い変化が現れますよ。
この記事では、主食・おかず・野菜のバランス、外食の選び方、間食やアルコールとの付き合い方まで、今日から実践できる工夫をまとめました。
読み終える頃には、「これなら続けられそう」と、少し心が軽くなるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
糖尿病患者さんがまず不安に思うことの一つに、毎日の食事が挙げられます。血糖値を下げたいけれど、何をどこまで我慢すればいいのでしょうか。
糖尿病の食事療法は、我慢だけの人生にするためのものではありません。
血糖値を安定させながら、健康を守り、合併症を予防するための「道具」のようなものです。食生活を少しずつ整えることで、体重やエネルギーのバランスが良くなり、毎日の調子も変わってきます。
「完璧な献立」でなくても大丈夫ですので、今できる小さな実践から始めていくことが大切です。
ここでは、糖尿病と診断された時に、食事で気をつけるべき点や基本的な考え方をお伝えします。
2型糖尿病の食事を考えるとき、まず知っておきたいのがインスリンの働きです。仕組みを知ると、「なぜ食後に血糖値が急上昇するのか」がわかりやすくなります。
私たちがご飯やパンなどの主食を食べると、炭水化物が糖質として腸から吸収されます。すると血液中の血糖が上がり、それを下げるためにインスリンが分泌されます。
2型糖尿病では、このインスリンの効き目が弱くなり、血糖が下がりにくい状態が続きます。その結果、血糖値の上昇が長く続き、血管や臓器に負担がかかりやすくなります。
食事療法では、炭水化物の量や食品の選び方、食べる順番を少し工夫して、食後の血糖値の上がり方をゆるやかにすることが大切になります。

糖尿病の食事は、血糖値だけでなく体重やエネルギー摂取量にも大きく影響します。「どれくらい食べるか」を意識することが、合併症を遠ざける一歩になります。
食べ過ぎてエネルギー量や摂取カロリーが多くなると、体重が増え、脂質や糖質の代謝がさらに乱れやすくなります。その状態が続くと、動脈硬化などの合併症リスクも高まりやすくなります。
一方、極端な制限でエネルギーが足りないと、筋肉が落ちて疲れやすくなることもあります。
糖尿病の食事療法では、炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスをとりながら、ちょうど良いエネルギー量を保つことが目標になります。
無理なダイエットではなく、「自分に合った適量」を見つけることが、長く続けるためのポイントです。
糖尿病の食事療法では、「自分は1日にどれくらい食べて良いのか」をざっくりと知っておくと安心です。身長や体重から目安を出すと、無理のない範囲が見えやすくなります。
一般的には、身長と体重から標準体重を求め、そこに活動量をかけて1日のカロリー摂取量の目安を出します。
カロリー摂取量(Kcal)=標準体重(Kg)×身体活動量(Kcal)
適正なエネルギーの求め方 | 食事療法アドバイス | 東邦大学医療センター大橋病院 栄養部
そのうえで、主食の炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスを整えていきます。
例えば、主食を減らしすぎてしまうと、エネルギー不足になり、間食が増えてしまう方もいます。理想は、1日の中でエネルギーと栄養が大きく偏らないように、3食を中心に据えたバランスの良い食事パターンです。
身体活動量など数値計算が不安な場合は、クリニックで医師や管理栄養士と一緒に、無理のない目安を決めていくと安心です。
糖尿病の食事では、主食とおかずのバランスを意識することがとても大切です。ご飯やパンなどの炭水化物だけを減らそうとすると、エネルギー不足になり、かえって間食が増えることもあります。
一方で、たんぱく質や脂質が多すぎると、体重やコレステロールに影響しやすくなります。
だからこそ、「主食+たんぱく質+野菜」を基本形とした献立の組み立て方を知っておくと安心です。
野菜や海藻、きのこで食物繊維をしっかりとり、主食の量と種類を調整することで、血糖値の上がり方をやわらげることができます。
ここからは、具体的な食品の選び方や、毎日の食生活で試しやすい工夫をお伝えします。

糖尿病の食事では、ご飯やパンなどの主食を「ゼロ」にする必要はありません。むしろ、炭水化物を上手にコントロールしながら続けることが大切です。
ポイントは、量と質の両方に目を向けることです。ご飯なら茶わんを少し小さめのものに替えたり、パンなら少し薄切りにすることから始められます。見た目の錯覚を利用して、いつもの量を食べているような満足感を得ながら、1回の食事の糖質摂取量を減らすことができます。
白いご飯だけでなく、雑穀米や麦ご飯を取り入れると、食物繊維が増え、血糖値の上昇もゆるやかになります。
糖質制限を自己流で極端に行うと、エネルギー不足やリバウンドにつながることがあります。自分に合った主食の目安は、体重や活動量によって変わるため、心配な場合はクリニックで相談しながら調整していくと安心です。
糖尿病の食事療法では、血糖値ばかりに目が行きがちですが、たんぱく質もしっかり必要です。筋肉量が落ちると、エネルギーを消費しにくくなり、体重コントロールが難しくなることがあります。
おすすめは、鶏肉や焼き魚を使った定食スタイルの食事です。鶏むね肉やささみ、脂身の少ない赤身の魚は、たんぱく質が多く脂質が比較的少ない食品です。揚げ物ではなく、焼く、煮る、蒸すといった調理法を選ぶことで、カロリーも抑えやすくなります。
主食を少なめにし、たんぱく質と野菜をしっかりとると、満足感がありつつ血糖のコントロールにもつながります。「お肉かお魚を一品、野菜を一品」というシンプルな方針から始めると、日々の食卓にも取り入れやすくなります。

糖尿病の食事では、野菜や海藻、きのこなどの食物繊維がとても心強い味方になります。食物繊維は、糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。
目安としては、1日に両手いっぱい分くらいの野菜を意識すると良いとされています。生のサラダだけでなく、煮物や炒め物、汁物に野菜や海藻を組み合わせると、無理なく量を増やせます。
海藻や野菜に含まれるカリウムは、塩分をとりすぎたときのバランスを整える助けにもなります。
ただし、腎臓の状態によってはカリウムの制限が必要な方もいますので、医師や管理栄養士に相談しましょう。
糖尿病の方でも、食事といっしょに果物を取り入れることは可能です。大切なのは、量とタイミング、そして他の食品とのバランスです。
果物はビタミンや食物繊維が豊富ですが、糖質も含まれます。間食として食べる場合は、一度にたくさん食べるのではなく、小さめの皿にとって量を決めると安心です。ジュースにすると糖質の吸収が早くなり、血糖値が上がりやすくなるため、できるだけ控えたほうが良いです。
ヨーグルトと少量の果物を組み合わせる、ナッツやチーズを添えて間食にするなど、工夫次第で満足感も得られます。
果物は、市販のお菓子や甘い飲み物よりも、血糖値を急上昇させにくい選択肢になります。
「小皿に盛れる量まで」
「夜遅い時間は控える」
といったマイルールを決めておくと安心です。完全な禁止ではなく、上限を決めて付き合うことで、心の負担も減らしやすくなります。
糖尿病の食事は、毎日続けるための「無理をしない献立づくり」が大切です。
仕事や家事で忙しい日は、気づくとご飯だけ、パンだけといった偏りが出やすくなります。そんな時でも続けられる小さなコツを知っておくと、普段の食生活がぐっとラクになります。
献立づくりのポイントは「迷わない仕組み」を作ることです。主食・たんぱく質・野菜をそろえる基本形を中心に、食べる時間帯や活動量に合わせて調整します。
ここでは、朝・昼・夕それぞれの献立の考え方と、日常生活で続けやすい実践方法を詳しく解説します。

糖尿病の食事療法では、1日の献立全体を見渡すことで血糖値が安定しやすくなります。朝・昼・夕のバランスが整うと、食後の上昇幅も自然に抑えられます。
朝食のポイントは「血糖値を乱さないスタート」。
朝食を抜くと、午前中の血糖が不安定になり、次の食事で急上昇しやすくなります。ご飯やパンは控えめにし、卵・ヨーグルト・野菜スープなどを組み合わせると、エネルギーが安定します。
昼食では外食が多い方でも定食スタイルを選ぶと調整しやすくなります。主食を1日の理想カロリーから逆算した適切量にし、たんぱく質と野菜がそろうメニューが理想的です。
夕食は1日の中で血糖値が上がりやすい傾向があります。主食は昼同様の考えから量を算出し、焼き魚や鶏肉、温野菜などを中心にすると過食を防げます。
遅い時間帯になる場合は、主食の量を調整することが負担を減らすコツです。

糖尿病になっても、おいしい食事を続けるためには「味つけに頼りすぎない工夫」がポイントです。実は、サラダと汁物をうまく使うだけで、エネルギー量や塩分をうまく調整できます。
サラダは生野菜だけでなく、蒸し野菜や海藻サラダなど温度や食感の変化をつけると満足感が増えます。ドレッシングは少量で味が広がるレモン汁や酢を合わせると、塩分を抑えながらおいしさを感じられます。
汁物は、具だくさんの味噌汁や野菜スープが役立ちます。先に汁物を飲むことで、食後の血糖上昇がゆるやかになり、食べ過ぎ防止にもつながります。塩分が気になる場合は、具材そのもののうま味を活かすと、味噌や塩の量を減らしても満足感があります。
三食楽しむための工夫は、小さな変化でも習慣化しやすく、毎日続けやすい方法です。
糖尿病の食事療法では「何を食べるか」だけでなく「いつ食べるか」も血糖値の安定に大きく関わります。午前と午後で体のリズムが変わるため、時間の使い方を少し工夫するだけで血糖値の変動を抑えやすくなります。
たとえば、朝食を抜くと午前中の血糖が不安定になり、昼食で急上昇しやすくなります。反対に、午前中に食事をとると、午後の血糖も落ち着きやすくなります。
また、食後30分ほどの軽い運動は、血糖値のコントロールに効果的です。
「ちょっと歩く」
「家事をまとめて行う」
「夕食後にお風呂に入る」
「寝る前にストレッチをする」
など、特別な運動でなくても大丈夫です。
食事のタイミングを整えると、夜の過食や間食を減らすことにもつながり、1日の血糖変動がゆるやかになります。時間管理は、忙しい方でも今日から始めやすい習慣です。
糖尿病の食事は、自炊だけでなく外食や間食、アルコールとの付き合い方も大切です。友人との食事会や仕事の付き合いで、完全に断るのは現実的ではないですよね。
だからこそ、「行かない」のではなく「どう選ぶか」を知っておくことがポイントになります。外食では主食やおかずのバランス、間食では量と時間、アルコールではカロリーと脂質を意識してみましょう。少しのコツで、楽しみを残しながら血糖値のコントロールを続けることは十分可能です。
ここからは、日常のシーンごとに、糖尿病の患者さんが実践しやすい具体的な工夫をお伝えします。

糖尿病になってからでも、工夫次第で外食を楽しむことはできます。ポイントになるのは、定食スタイルと主食の量、そして野菜摂取です。
丼ものや大盛りパスタは、糖質とカロリーが一度に多くなりやすく、血糖値が急上昇しやすい組み合わせです。代わりに、ご飯・主菜・副菜がそろった定食を選び、ご飯は「少なめ」や「半分」でオーダーしてみてください。
最初にサラダや野菜のおかずを食べると、炭水化物の吸収がゆるやかになります。揚げ物が続く日は、汁物をプラスして満腹感を高めると、余分な一品を減らしやすくなります。
「量を少し減らす」
「先に野菜を食べる」
という2つの習慣だけでも、外食時の血糖コントロールはぐっと変わります。
糖尿病の食事療法を実践している間でも、コンビニは心強い味方になります。ポイントは「単品で選ばず、組み合わせで考えること」です。
パンやおにぎりだけで済ませると、糖質に偏りやすくなります。そこにサラダチキンやゆで卵、カップサラダ、具だくさんのスープを足すと、たんぱく質と野菜が補えます。
菓子パンではなく、糖質控えめのライ麦パンや小さめおにぎりを選ぶだけでも、1回の糖質量は変わります。甘い飲み物の代わりに、お茶や無糖コーヒーを選ぶのも大切な工夫です。
「主食+たんぱく質+野菜」をコンビニの棚でそろえるイメージを持つと、忙しい時でも血糖値を安定させやすくなります。
糖尿病の治療中でアルコールを摂ってよいのか、気になる方も多いと思います。とくにインスリン治療中の患者さんは、飲み方に少し注意が必要です。
アルコール自体にもカロリーがあり、種類によっては糖質も多く含まれます。また、飲酒中はつい揚げ物や味の濃いおつまみが増え、脂質と塩分が多くなりやすい傾向があります。
インスリンを使っている方では、飲酒により低血糖が起こることもあります。空腹で飲まない、夜遅くまで飲み続けないことが大切です。
量の目安や薬の調整は、自己判断せずに主治医へ相談してください。
「休肝日を作る」
「ゆっくり飲む」
「おつまみに野菜やたんぱく質を選ぶ」
といった工夫で、息抜きをしながら血糖値をコントロールしていきましょう。
糖尿病の食事では、まず「毎日の食事のバランス」を整えることが土台になります。サプリや健康食品は、あくまで不足しがちな栄養を補うおまけの役割と考えたほうが良いです。
「血糖値に良い」と書かれた商品でも、糖質が含まれているものや、飲み過ぎるとカロリーが増えてしまうものもあります。腎臓や肝臓に負担をかける成分が含まれる場合もあるため、自己判断で多く摂取するのは避けたいところです。
気になるサプリがある場合は、今飲んでいる薬や体の状態との相性も含めて、医師や管理栄養士に一度相談してから取り入れると安心です。
家族とまったく別の食事を用意するのは、負担が大きいですよね。糖尿病の食事は、基本的に「家族みんなにとっても健康的な食事」です。
ポイントは、自分の取り分だけ量や味つけを少し調整することです。
例えば、ご飯は茶わんを小さめにする、肉や魚の衣や皮を少し減らす、醤油やソースは「かける」より「つける」にするなど、小さな工夫で血糖コントロールがしやすくなります。
在宅勤務や夜勤があると、ついダラダラ食べてしまったり、食事の時間がバラバラになりやすいですよね。糖尿病の食事療法では、「時間の枠をざっくり決めておく」ことが助けになります。
例えば、在宅勤務なら「朝は9時までに軽く食べる」「昼は13時までに主食+おかず」「夕食は21時までに済ませる」など、大まかな時間帯を決めておきます。
そのうえで、どうしても夜遅くなる日は、主食を少なめにして消化のよいおかずを中心にするなど、負担を減らす工夫をします。
「お腹がすいたらいつでも食べる」のではなく、食べる回数と時間を先に決めておく意識が、リズムを取り戻す第一歩になります。
血糖自己測定をしている方は、「ご自身に合った食事が見えやすくなる」という大きな強みがあります。測定値を「ただの数字」として見るのではなく、食事内容とのセットで振り返ることが大切です。
例えば、
「この朝食メニューだと2時間後の血糖値はどれくらいか」
「夜遅い時間の間食でどれだけ上がるか」
を、自分のデータとして知っておくと、次の献立の工夫に生かせます。気になる数値が出た場合は、診察時に医師や管理栄養士に食事メニューを見せることで、「どこをどう変えると良いか」という具体的なアドバイスを受けやすくなります。

糖尿病の食事療法は、一人で抱え込むほど難しく感じやすいものです。しかし、適切なサポートがあれば、食事は治療の負担ではなく「健康を取り戻す力」になります。
世田谷内科・糖尿病総合クリニックでは、医師と管理栄養士が連携し、科学的な根拠に基づいた食事指導を提供しています。日本初の院内アイランドキッチンでは、実践的な調理指導も受けられるため、今日から続けられる食生活が無理なく身につきます。
特に、以下のような方におすすめです。
糖尿病は、正しい食事習慣で大きく改善が期待できる疾患です。まずは一度、ご自身に合った食事療法を専門家と一緒に見つけてみませんか。電話・ウェブサイト・LINEから、いつでもご相談・ご予約いただけます。まずはお気軽にご相談ください。

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