祝日
診療
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 09:30-13:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ★ | ー | ● |
| 14:30-18:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ー | ー | ● |
※受付は15分前終了★9:30~13:30(13:15最終受付)
祝日
診療
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 09:30-13:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ★ | ー | ● |
| 14:30-18:00 | ● | ● | ● | ー | ● | ー | ー | ● |
※受付は15分前終了 ★9:30~13:30(13:15最終受付)
2026/02/20

閉経後に出血が起きた場合、それは更年期が続いている訳ではなく、不正出血と呼ばれる症状かもしれません。
閉経とは、最終月経から12ヵ月以上の無月経が確認された状態であり(日本産科婦人科学会定義)、その後に生じる出血は正常な月経ではありません。
そのため、閉経後の出血は、子宮体がんをはじめとする悪性腫瘍から萎縮性膣炎などの良性疾患まで、原因は多岐にわたります。
特に子宮筋腫は閉経後も症状が持続するケースがあり、更年期症状と混同されやすい疾患の一つです。
本記事では、閉経後の不正出血の定義・子宮筋腫の症状・更年期との違い・受診の目安・治療の選択肢を体系的に解説します。
閉経後に出血が起きた場合、それは更年期の延長ではなく、原因を医師に確認すべき異常出血として扱われます。
閉経後に出血があった場合は、量や回数に関係なく、一度は医療機関に相談することをおすすめします。たとえ少量でも、閉経後の出血は自然なものではありません。
特に、出血が続く・繰り返す、量が増えている、性交後に出血する、下腹部痛を伴うといった場合は、できるだけ早めに婦人科を受診しましょう。
早めに受診することで、必要な検査を適切なタイミングで行うことができ、万が一病気が見つかった場合でも、早期治療につながります。
以下のいずれかに該当する場合は、速やかに婦人科外来を受診してください。

閉経後の不正出血とは、最終月経から12ヵ月以上の無月経が確認された後に膣から血液様の分泌物または出血が認められる状態を指します。
この状態は正常な月経とは明確に区別されており、量の多少にかかわらず医療機関での原因精査が必要とされています。日本人女性の平均閉経年齢は50〜51歳とされており(厚生労働省・国立成育医療研究センター)、閉経後は卵巣からのエストロゲン分泌が急減し、子宮内膜が菲薄化するため、本来であれば出血は起こりにくい状態です。
更年期とは閉経をはさんだ前後5年ずつ(おおむね45〜55歳頃)の時期であり、この期間はホルモン変動により月経周期が乱れることがあります。
しかし、閉経が確定した後の出血は更年期に伴う月経不順とは本質的に異なります。閉経確定後に生じた出血は、ホルモン変動による生理的変化ではなく、何らかの異常のサインとして考えらえます。
ただし、ホルモン補充療法(HRT)を受けている女性では、プロゲステロン周期投与のスケジュールに伴う消退出血が月1回程度生じることがあります。これは担当医の管理下で想定されている出血であり、事前に説明がある場合には心配する必要はありません。
ただし、HRTを受けていない状況での出血、またはHRT中であっても出血パターンが変化した場合は、早めに主治医へ相談するようにしましょう。

閉経後の不正出血の原因は、悪性腫瘍から良性疾患、さらにはホルモン療法の影響まで様々な可能性が考えられます。
同一の症状でも原因によって治療方針が大きく異なります。ここでは代表的な原因を悪性・良性に分類して整理します。
閉経後に出血があった場合、まず一番に確認すべき重大な病気は「子宮体がん(子宮内膜がん)」です。
子宮体がんは閉経後の50〜60代に多く発症し、不正出血が初発症状の約9割を占めるとされています(国立がん研究センター)。
出血は大量とは限りません。ほんの少しの出血や、血が混じったおりものとして現れることもあります。こうしたサインを見逃さず、早めに受診するかどうかが、その後の治療の結果に大きく影響します。
また、子宮体がんだけでなく、子宮頸がんが閉経後に見つかることもあります。性交後に出血する、水っぽいおりものが続く、といった症状がある場合は注意が必要です。
さらに、卵巣がんや膣がんでも出血が起こることがあります。ただし、これらは初期にはほとんど症状が出ないことも多く、「少しおかしいかな」という違和感だけの場合も少なくありません。
そのため、閉経後の出血は量の多さに関係なく、一度しっかりと婦人科で検査を受けることが大切です。
良性疾患では子宮筋腫・子宮内膜ポリープ・萎縮性膣炎が代表的な原因です。
子宮筋腫は、女性ホルモン(エストロゲン)が減る閉経後には小さくなることが多いとされています。しかし、すべてが自然に消えるわけではなく、人によっては出血や違和感などの症状が続くこともあります。
子宮筋腫の症状についてより詳しい解説は、当院の関連記事「子宮筋腫の前兆サインとは?10の初期症状と原因を解説」をあわせてご参照ください。
子宮内膜ポリープは、子宮の内側の膜が一部だけ盛り上がってできる良性の病変です。がんではありませんが、不正出血の原因になることがあります。閉経後に検査で偶然見つかるケースも少なくありません。
また、閉経後に特に多い原因のひとつが「萎縮性膣炎」です。これはエストロゲンの低下によって膣の粘膜が薄く、傷つきやすくなる状態です。軽い刺激、たとえば内診や性交、少しのこすれなどでも出血しやすくなります。
閉経後の出血は、がんや良性疾患だけが原因とは限りません。たとえば、ホルモン補充療法(HRT)を受けている方では、治療の影響で一時的に出血が起こることがあります。これは「消退出血」と呼ばれ、薬の作用によるものです。
また、血液を固まりにくくする抗凝固薬や、ステロイド薬などを使用している場合も、出血しやすくなることがあります。さらに、子宮の入り口にあたる子宮頸部のただれ(びらん)や炎症が原因で出血することもあります。
加えて、実際には膣からの出血ではなく、尿道からの出血や、消化管からの出血が混同されているケースもあります。その場合は、見た目だけでは区別がつかないこともあります。

子宮筋腫は、閉経したからといって、すべての症状がなくなるわけではありません。
筋腫ができている場所や大きさ、数によっては、閉経後も出血や下腹部の痛み、膀胱や腸が圧迫されることによる頻尿や便秘などの症状が続くことがあります。
また、閉経後は筋腫が縮小していくことが多い一方で、その過程で内部に変化が起こることがあります。これを「変性」といい、赤色変性や硝子様変性などが知られています。こうした変化によって、急に痛みが出るなど、新たな症状が現れる場合もあります。
そのため、閉経後であっても筋腫がある方は、症状があれば受診を検討しても良いでしょう。
閉経後であっても、子宮筋腫が原因で症状が出ることがあります。
最も多いのは不正出血です。特に子宮の内側に近い「粘膜下筋腫」の場合、少量から中等量の出血が断続的に続くことがあります。閉経後の出血は本来みられないため、量が少なくても注意が必要です。
次にみられるのが、下腹部痛や腰痛です。筋腫が縮小する過程で内部に変化(変性)が起きたり、血流が悪くなったりすると、鈍い痛みが長く続くことがあります。また、まれに急に強い痛みが出ることもあります。
筋腫が大きい場合は、周囲の臓器を圧迫することで症状が現れます。膀胱が圧迫されると頻尿に、腸が圧迫されると便秘や排便しづらさにつながります。お腹が張ったように感じる「腹部膨満感」もその一つです。
さらに、出血が長期間続くと鉄欠乏性貧血になることがあります。その結果、体がだるい、少し動くだけで息切れする、動悸がするなどの全身症状が出てくることもあります。
子宮筋腫は基本的に良性の腫瘍です。筋腫が悪性化して「子宮肉腫(平滑筋肉腫)」になる確率は非常に低く、0.1〜0.5%未満と報告されています。つまり、多くの筋腫はがんに変わるわけではありません。
しかし、閉経後に注意すべきポイントがあります。本来、閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)が低下するため、筋腫は小さくなる傾向があります。
しかし、本来小さくなるはずの閉経後に、筋腫が短期間で明らかに大きくなっている場合は注意が必要です。まれではありますが、悪性腫瘍が隠れている可能性を否定するため、きちんと検査で確認する必要があります。
診断には、経腟超音波検査やMRI検査などの画像検査が重要になります。筋腫の大きさや内部の性状、増大スピードなどを総合的に診断する必要があります。
閉経後に筋腫がある方で「最近お腹が急に張ってきた」「急に大きくなったと言われた」という場合は、自己判断せず、必ず精密検査を受けるようにしましょう。
なお、閉経前の場合は、子宮筋腫と排卵痛の違いについては、当院の関連記事「下腹部の違和感は何?子宮筋腫と排卵痛の違いをわかりやすく解説」で詳しく説明していますので参考にしてみてください。

更年期とは、閉経の前後それぞれ約5年ずつ、合計およそ10年間を指します。この時期は女性ホルモンの分泌が大きく揺れ動くため、月経周期が乱れやすくなります。
その結果、生理が早まったり遅れたり、少量の不規則な出血が起こったりすることがあります。これはホルモン変動による自然な変化の一部です。
一方で、完全に閉経が確定した後は状況が異なります。閉経とは「12か月以上月経がない状態」をいいますが、この段階ではホルモンの大きな変動は基本的に起こりません。
ただし、ご自身の感覚だけで「更年期なのか」「すでに閉経後なのか」を正確に判断するのは難しい場合も少なくありません。そのため、血液検査でホルモン値を確認したり、超音波検査で子宮の状態を調べたりするなど、医療機関で調べることも検討しましょう。
更年期の出血は、閉経へ向かう過程で女性ホルモンが大きく揺れ動くことによって起こります。この時期は月経周期が安定せず、20日で来ることもあれば、40日ほど空くこともあります。出血量も月ごとに増えたり減ったりとばらつきが出やすくなります。
特徴としては、周期は不規則になっても、出血そのものはこれまでの生理と似ている点です。つまり、「予定通りではないけれど、生理のような出血が来る」というパターンが多くみられます。
また、更年期には出血以外の症状を伴うことも少なくありません。顔がほてる、汗をかきやすい、動悸がする、眠りが浅い、関節が痛むなど、いわゆる更年期症状が同時に現れることがあります。
血液検査では、卵胞刺激ホルモン(FSH)が上昇し、エストラジオール(E2)が低下していることが確認されることが多く、こうしたホルモンの変化が更年期であることを裏づける指標になります。
ただし、症状だけで「更年期による出血」と断定することはできません。閉経前後の時期であっても、異常出血があれば必ず原因を確認することが大切です。
更年期が始まる時期や詳しい症状などは「更年期はいつから始まる?症状や原因、セルフケア・治療法を解説」をご参考ください。
子宮筋腫が原因の出血は、生理の周期とは関係なく起こることが特徴です。
出血の量には個人差があります。下着に少し付く程度の少量出血のこともあれば、ナプキンが必要になる量になることもあります。
また、鮮血ではなく、ピンク色や茶色のおりものとして現れるケースもあります。そのため「出血ではないかも」と見過ごされてしまうこともあります。
さらに、子宮筋腫がある場合は、出血だけでなく、お腹の張り感や圧迫感、腰の重だるさなどの症状を伴うことが少なくありません。子宮筋腫が大きい場合は、周囲の臓器を圧迫することで違和感が強くなることもあります。
| 比較項目 | 更年期の出血(閉経前後) | 子宮筋腫による不正出血 |
| 発生時期 | 閉経前後5年(45〜55歳頃) | 閉経前・後ともに起こりうる |
| 出血のパターン | 周期不規則な月経様出血 | 月経周期と無関係なタイミング |
| 伴う症状 | のぼせ・発汗・動悸・不眠 | 下腹部痛・腰痛・腹部膨満・頻尿 |
| 血液検査所見 | FSH上昇・E2低下 | ホルモン値に必ずしも異常なし |
| 超音波検査 | 子宮・卵巣に特異的異常なし | 子宮筋腫の存在が確認される |
| 閉経後の出血 | 閉経確定後は生理的には起こらない | 閉経後も起こりうる(要精査) |
もっとも大切な見分けるポイントは、「本当に閉経しているかどうか」です。
それ以降に起こる出血はすべて「不正出血」となり、必ず医師に相談する必要があります。
更年期障害は、ホルモンのゆらぎによって起こる全身症状が中心です。のぼせ、発汗、動悸、不眠、気分の落ち込みなどが代表的です。
一方、子宮筋腫は子宮そのものの病気であるため、出血、下腹部痛、圧迫感といった局所的な症状が主になります。
ただし、更年期に子宮筋腫が出来てしまうこともあるため注意が必要です。

当院は自由が丘駅から徒歩5分、東京都世田谷区奥沢に位置する総合内科クリニックです。婦人科外来では思春期から老年期まで、女性のライフステージに応じた診療を行っています。
当院の大きな特長は、内科・婦人科を一体として診療できる点にあります。
閉経後の不正出血は、子宮だけの問題とは限りません。ホルモンの変化、糖尿病などの代謝異常、血液の病気が関わっていることもあります。当院では総合内科の視点から全身状態を含めて評価できるため、原因を多角的に見極めることが可能です。
超音波検査、子宮体がん検査、子宮頸がん検査に加え、ホルモン検査(FSH・LH・E2)や腫瘍マーカー検査など、必要な検査を初回受診時からまとめて行える体制を整えています。
内分泌代謝内科専門医・糖尿病専門医・抗加齢専門医の資格を持つ院長が、女性の全身の健康を踏まえた診療を担当します。
万が一、手術や高度な精密検査が必要と判断された場合は、東邦大学医療センター大橋病院、奥沢病院、玉川病院、関東中央病院、聖路加国際病院など、世田谷区・大田区・目黒区・品川区の連携医療機関へ速やかに紹介いたします。
さらに、更年期外来や骨粗鬆症外来も同時に受診できるため、閉経後の体の変化をまとめて管理したい方にも適した医療環境です。
以下では、本文中では取り上げていない補足的な疑問点について回答します。閉経後の不正出血・子宮筋腫・更年期に関して多くの方が抱く疑問を整理しましたので、受診前の情報収集にお役立てください。
受診が必要です。茶色いおりものは古い血液が混じっているサインであり、出血量が少量であっても閉経後に認められた場合は婦人科での精査が推奨されます。
萎縮性膣炎による微量出血の場合は局所的な治療で対処できますが、子宮体がんの初発症状として茶色いおりものが現れるケースもあります。
量や性状のみで原因を推測することは困難であり、検査による確認が不可欠です。
閉経後はエストロゲン低下により多くの子宮筋腫が縮小しますが、すべての筋腫が消失するわけではありません。
縮小の程度は個人差が大きく、特に粘膜下筋腫は縮小後も出血の原因となることがあります。また、縮小過程の変性が一時的な疼痛・出血が増えることもあります。
閉経後に筋腫が急速に増大している場合は悪性腫瘍との鑑別が必要であり、定期的な超音波検査による経過観察が推奨されます。
直接の因果関係はありませんが、両者はエストロゲン低下という共通の背景を持ちます。
閉経後はエストロゲン低下により骨吸収が促進され、骨粗鬆症リスクが急激に上昇します。子宮筋腫の治療として卵巣摘出が行われた場合はさらに骨密度が低下しやすくなります。
必要です。子宮体がんは不正出血が初発症状となることが多いため、出血が起きた時点での受診が重要ですが、子宮頸がんや卵巣腫瘍は自覚症状が乏しい状態で進行することがあります。
閉経後であっても2年に1回程度の子宮がん検診(頸がん・体がん)と超音波検査を継続することが、無症状の病変の早期発見につながります。
閉経後の不正出血は、更年期症状の延長線上として扱うべきものではありません。量の多少にかかわらず、原因の精査が必要な異常出血です。
原因疾患は子宮体がんをはじめとする悪性腫瘍から、子宮筋腫・萎縮性膣炎などの良性疾患まで多岐にわたります。自己判断での鑑別は困難であり、超音波検査・細胞診などの専門的な評価が不可欠です。
子宮筋腫は閉経後も症状を持続するケースがあり、特に粘膜下筋腫は出血が続きやすい傾向があります。
参考文献・参考URL
本記事は以下の公的機関・学術資料を参照して作成しました。記事内の統計データ・治療情報は記事公開時点の情報に基づいており、最新の情報については各機関の公式サイトをご確認ください。
日本産科婦人科学会・日本女性医学学会編
「女性医学ガイドブック 更年期医療編 2019年度版」金原出版
国立がん研究センターがん情報サービス「子宮体がん(子宮内膜がん)」https://ganjoho.jp/public/cancer/uterine_body/
国立がん研究センターがん情報サービス「子宮頸がん」
https://ganjoho.jp/public/cancer/cervical/
厚生労働省 e-ヘルスネット「更年期障害」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
日本骨粗鬆症学会
「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」ライフサイエンス出版
American College of Obstetricians and Gynecologists (ACOG). Postmenopausal Uterine Bleeding. https://www.acog.org/
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「女性の健康ページ」
https://www.ncchd.go.jp/