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2025/12/31

更年期にさしかかると、多くの女性がめまいと吐き気の症状を訴えます。
「突然、ふらっとする」
「理由もなく気持ち悪い日が続く」
そんな、不安を感じていませんか。
40代~50代にかけては、女性ホルモンの変化によって、これまで経験したことのない体調不良が現れることがあります。一方で、「本当に更年期だけが原因なの?」「他の病気ではないの?」と迷う方も少なくありません。
この記事では、更年期にめまいや吐き気が起こる理由から、症状のタイプ別の対処法、更年期以外の病気との見分け方までを、できるだけわかりやすく解説しています。
読み終える頃には、不安の正体が整理され、「今、自分は何をすればいいのか」が見えてくるはずです。ぜひ最後まで読み進めてみてください。
閉経前後の40代から50代は、女性ホルモンの変化が大きく、身体のバランスが崩れやすい時期です。この時期には、更年期障害として知られる症状が現れやすく、めまいや吐き気もその一つです。
頭痛や動悸、発汗、イライラなどが同時に起こるケースもあり、症状の強さや出る時間帯には個人差があります。
更年期の女性の身体で何が起きているのでしょうか。
更年期のめまいや吐き気の背景には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌減少が深く関係しています。更年期は卵巣機能が低下し、エストロゲンの分泌量が急激に減少する時期です。
この変化は一定ではなく、不安定に増減するため、身体のバランスが崩れやすくなります。
エストロゲンには血管を広げて血流を保つ働きがありますが、分泌が低下すると血流が滞りやすくなります。その結果、脳や内耳への血行が不安定になり、めまいや立ちくらみが発生しやすくなるのです。
また、エストロゲンは自律神経の調整にも関わっているため、その乱れが消化器の働きを弱め、吐き気や食欲不振を引き起こすこともあります。さらに、40代以降は感覚器官や神経系の機能低下も重なりやすい時期でもあります。
こうした複数の要因が影響し合うことで、めまいや吐き気といった症状が現れやすくなると考えられています。
エストロゲンの変化

更年期はいつから始まる?初期症状などは?など気になる方は以下の記事をご参照ください。
参考記事: 【更年期はいつから始まる?症状や原因、セルフケア・治療法を解説
更年期に起きるめまいと一口で言っても、実は感じ方や現れ方は一つではありません。
「ぐるぐる回る感じがする」
「ふわふわして地に足がつかない」
「立ち上がると不安定になる」
など、症状にはいくつかのタイプがあります。そして、それぞれ原因や対処法も少しずつ異なります。
更年期のめまいは、症状を正しく理解せずに放置すると、不安が強くなったり、日常生活に支障が出たりすることもあります。ここでは、更年期に多い3つのめまいのタイプと、吐き気を感じる時の対処法について見ていきましょう。
更年期のめまいの相談でよく聞かれるのが、「自分のめまいがどのタイプなのかわからない」という声です。実は、めまいは大きく分けて回転性めまい、浮動性めまい、ふらつきの3つに分類されます。
40代~50代にかけては、自律神経や血流の影響を受けやすく、これらが単独で、あるいは複数同時に現れるケースもあります。
回転性めまいは、周囲や自分自身がぐるぐる回っているように感じるのが特徴です。吐き気を伴うことも多く、強い不安を感じやすいタイプのめまいです。
回転性めまいの特徴
内耳の血流低下や自律神経の乱れが影響している場合があり、更年期の女性でも発生することがあります。
症状が出たときは、無理に動かず、まずは安全な場所で安静にするようにしましょう。目を閉じて楽な姿勢をとり、回転感がおさまるのを待ちましょう。
症状が繰り返したり、耳鳴りや難聴を伴ったりする場合は、メニエール病など他の病気の可能性もあるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
浮動性めまいは、地面が揺れているように感じたり、体がふわふわと不安定になる感覚が続くタイプです。
浮動性めまいの特徴
更年期のめまいとしては比較的多く、自律神経の乱れやストレス、睡眠不足が関係しているケースが目立ちます。
このタイプのめまいは、生活習慣の見直しが対処の基本になります。十分な睡眠をとり、食事や水分摂取のリズムを整えることが大切です。
また、深呼吸や軽いストレッチなどでリラックスする時間をつくることも、症状の緩和につながります。
無理をせず、体調に合わせて身体を休ませるようにしましょう。
ふらつきは、歩行時に体が傾いたり、立ちくらみのような感覚が出たりする症状です。血圧の変動や血流の低下、筋力の低下が影響することもあり、更年期の女性では起床時や長時間座った後に起こりやすい傾向があります。
ふらつきの特徴
ふらつきを感じたときは、急に立ち上がらず、ゆっくり動くことを心がけましょう。転倒を防ぐためにも、無理は禁物です。
症状が続く場合や、手足のしびれ、痛みを伴う場合は、別の疾患が隠れている可能性もあるため、医師に相談しましょう。
更年期の女性の場合、めまいというよりは、吐き気だけが目立つケースもあります。
これは、自律神経の乱れによって消化器の働きが低下していることが原因の一つと考えられます。空腹時や緊張が強いときに悪化することも少なくありません。
吐き気があるときは、無理に食事をとらず、少量の水分をこまめに摂取するようにしましょう。胃腸に負担をかけない、消化の良い食事を選ぶことも大切です。
症状が長引く場合や、急激に悪化する場合は、自己判断せず医療機関で相談することをおすすめします。
めまいと吐き気が同時に起こると、「何か大きな病気では?」と不安になる方も多いと思います。更年期では、ホルモンバランスや自律神経の影響で、こうした症状が重なって出ることも珍しくありません。
症状が出たときは、まず安静を優先し、無理に我慢しないことが大切です。静かな場所で休み、症状が落ち着くかを確認しましょう。
ただし、激しい頭痛や手足の麻痺、意識障害を伴う場合は、早めに病院を受診する必要があります。「いつもと違う」と感じたときは、遠慮せず医者に相談することが大切です。
めまいや吐き気を更年期の症状だろうと感じても、他の病気が隠れている可能性もあります。更年期障害と似た症状でも、原因が違えば対処法も変わります。だからこそ、代表的な原因を先に知っておくと安心です。
| 病気名 | 特徴 |
| メニエール病 | 内耳のリンパ液が過剰になることで発症する病気です。突然の回転性めまいに加え、耳鳴りや難聴、吐き気を伴うことが多いのが特徴です。 発作は数時間続くことがあり、繰り返し起こる傾向があります。更年期ではホルモン変化やストレスが引き金になるケースもあります。 |
| 良性発作性頭位めまい症 | 頭の位置を変えたときに強い回転性めまいが起こる病気です。内耳の耳石がずれることが原因とされ、吐き気を伴うこともあります。 短時間でおさまるのが特徴ですが、寝返りや起床時に繰り返し起こるため、不安を感じやすい疾患です。 |
| 脳梗塞・脳出血 | めまいと吐き気に加え、激しい頭痛、ろれつ障害、手足のしびれや麻痺を伴うことがあります。 更年期とは無関係に起こる重大な病気で、突然症状が出るのが特徴です。命に関わる可能性があるため、早急な医療機関の受診が必要です。 |
| 高血圧 | 血圧が高い状態が続くと、頭重感やめまい、吐き気が出ることがあります。 特に血圧が急激に上がったときに症状が強くなりやすいです。更年期のホルモン変化で血圧が不安定になり、症状として現れるケースもあります。 |
| 低血圧・起立性低血圧 | 立ち上がったときに血圧が下がり、立ちくらみやふらつき、吐き気を感じることがあります。朝の起床時や長時間座った後に起こりやすく、更年期の自律神経の乱れが影響する場合もあります。 |
| 胃炎・逆流性食道炎 | 吐き気や胃のむかつきが中心となり、食後に症状が強くなるのが特徴です。 更年期のストレスや自律神経の乱れにより、消化器の働きが低下し、症状が出やすくなることがあります。めまいを伴うこともあります。 |
| 低血糖 | 血糖値が下がることで、冷や汗、動悸、吐き気、めまいが現れます。 食事を抜いたときや、糖代謝に問題がある場合に起こりやすいです。更年期では体調変動により症状が出ることがあります。 |
| 片頭痛の悪化 | ズキズキとした頭痛に加え、吐き気やめまい、光や音に敏感になる症状が出ます。 女性ホルモンの変動と関係が深く、更年期に悪化する人も少なくありません。頭痛が主症状かどうかが見分けのポイントです。 |
| 緊張型頭痛の悪化 | 頭を締め付けられるような痛みが続き、肩こりや首こりを伴うことが多いです。 吐き気は軽度で、めまいはふらつきとして感じるケースがあります。ストレスや姿勢の悪さが原因となりやすいのが特徴です。 |
| 自律神経失調症 | 自律神経のバランスが乱れることで、めまい、吐き気、動悸、不安、不眠など多彩な症状が現れます。 更年期症状と重なりやすく、検査では異常が見つからないことも多いため、症状の経過を丁寧にみる必要があります。 |
特にめまいの症状が強い方は、まず耳や脳の異常がないかを特定することが先決です。耳鼻科や神経内科を受診して、検査することをお勧めします。
更年期症状は、めまいと吐き気だけで終わらないことが多いです。ほてり、発汗、イライラ、不安、抑うつ感が重なるケースがあります。
また、症状が日によって変わり、時間帯で波が出やすいです。またストレスや疲労、睡眠不足があると、症状が強くでる傾向にあります。
これらの症状を考慮しながら、原因を慎重に特定していくことが大切です。「症状が長引く」「いつもと違う強さ」「日常生活に支障がある」という状況があれば、医師に相談してみましょう。

更年期のめまいと吐き気は、生活習慣を整えることで、一定の軽減と予防の効果が期待できます。薬に頼る前に、今日からできる対策を一緒に確認しましょう。
更年期はエストロゲンの減少で、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。すると睡眠の質が落ち、疲労が抜けません。その結果、めまいと吐き気が悪化します。
まず就寝と起床の時間を規則正しくすることが大切です。短い散歩やランニング、水泳など、有酸素運動も取り入れると良いでしょう。血流が改善し、ふらつきが軽減しやすいです。
忘れがちですが、日常生活の中での姿勢の見直しです。長時間の悪い姿勢は、首や肩こりにつながり、神経系の緊張状態につながります。気がついた時に、深呼吸し、背中を伸ばすだけでも、不調が軽くなるケースもありますよ。
めまいや吐き気があると、食べることに不安を感じる方も多いです。ですが空腹や脱水は、症状を強める要因になります。
まずは水分をこまめにとります。一気飲みより、少量を複数回に分けて飲むのがお勧めです。 食事は、脂っこい物や刺激物は控えめ、胃腸にやさしいメニューを選びましょう。
また大好きな方も多いコーヒーですが、カフェインが多いため注意が必要です。カフェインは交感神経を刺激して動悸を引き起こすため、不安が増えて吐き気が続くことがあります。夕方以降は量を減らすだけでも、睡眠を妨げず、症状の改善につながります。
「動くと逆に悪化するのでは?」と不安に感じますよね。ただ、更年期のめまいは、緊張が続くほど長引きやすいです。そこで役立つのが、ゆるい運動です。
ヨガやストレッチは、呼吸を整えて、心身をリラックスさせる方向に働きます。自律神経が落ち着くと、吐き気が緩和する方もいます。軽い運動は血行を助け、不安定なふらつきを減らす効果も期待できます。
大事なのは「頑張らないで続けること」です。毎日5分でも継続できる方法が、結果として症状の予防につながります。無理が続く日は休む判断も、立派な対策だと覚えておいてください。

更年期のめまいと吐き気は、症状や体質に合わせた治療で改善が期待できます。
代表的なのがホルモン補充療法(HRT)です。減少した女性ホルモンを補充することで、自律神経や血流のバランスが整い、めまいや吐き気、ほてりなどの症状が緩和されることがあります。
一方、体への負担を抑えたい方には漢方薬も選択肢です。たとえば当帰芍薬散は血流を促し、冷えやむくみを改善する働きがあり、更年期の不調に用いられます。
世田谷内科・糖尿病総合クリニックでは、女性更年期外来を設置しています。女性特有のお悩みについて、心身の症状や生活背景を丁寧に伺い、内科的な視点から無理のない治療法を一緒に検討しています。
特に40代から50代にかけての女性の体は急激に変わり、症状の現れ方も様々なため、お一人で悩みを抱えがちです。そんな時は、医師に相談することで、原因と対処法が分かり、安心へとつながります。
「きっといつもの頭痛の延長だから…」「頭痛薬でとりあえずは治まったから」と放置せず、体からのサインに向き合う時間も大切です。当院では、LINEやお電話にてご相談を承っています。小さな不安がありましたら、お気軽にお問合せください。
更年期のめまいは、数週間で軽くなる方もいれば、数か月から年単位で波のように続く方もいます。症状の期間には個人差があり、ホルモン変動の時期やストレス、生活環境の影響を受けやすいのが特徴です。適切な対処や治療を行うことで、症状が和らぐケースも多くあります。
市販薬やサプリメントは手軽ですが、原因に合っていないと効果を感じにくいことがあります。また、複数を併用すると体調を崩す場合もあります。「更年期向け」と書かれていても、自己判断で続けるのは注意が必要です。症状が続く場合は、医師や薬剤師に相談すると安心です。
日常生活に支障が出るほどのめまい、吐き気が続く場合は受診をおすすめします。また、症状が急に強くなった、今までと違う感じがする場合も注意が必要です。「様子を見るべきか迷う」ときこそ、医療機関で相談すると安心につながります。
ホルモン変化が気になる場合は婦人科、血圧や体調全般が不安な場合は内科が選択肢になります。また、めまいの症状が強い場合は、耳鼻科や神経内科をまず受診してみることをお勧めします。
どちらに行くか迷う場合でも、まず相談することで必要な検査や担当の専門科につないでもらえることが多いです。無理に一人で判断する必要はありません。

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